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しあわせのさじ加減(海堂×乾)

CP傾向:海堂×乾


うちの描いた海乾と引き換えに姉がくれたSS。
初々しい二人がカワユス!













軽く軽く、唇に触れるだけのキス。
 そんな優しいキスで、二人はすっかり動けなくなってしまった。



しあわせのさじ加減



 別になにも焦ることなどないのだけれど、乾は落ち着かなくて眼鏡の端を先ほどから弄っている。
 唇を合わせるだけのことだと思っていたのに、全く世の中理屈じゃないことが多過ぎるとある意味途方に暮れていた。

 長い長い沈黙を破って、海堂が口を開いた。小さい声が震えていて、彼の肩に頭をもたせ掛けていなければ聞こえないほど微かだった。

「……もっかい、いいっスか」
「ああ……ああ」
 自分の声も掠れて小さく震えていて、妙に気が焦って二度返事をした。

「ほ、ほんとにいいんスか」
「ああ」
「嫌じゃ……ないスか」
「ああ」
「……眼鏡、はずしていいスか」
「ああ」

 馬鹿みたいに同じ返答を繰り返して、その瞳がガラス越しから直接になるさまを眺 めていた。震える手が頬に添えられるだけで全身が沸騰しそうで困る。
 思わず目を瞑ろうとしたら、直前で海堂も目をきゅっと瞑ったので、なんだか笑い出しそうになった。



 触れるキスで、それだけで二人とも動けなくなって。
 くったりと力が抜けてしまって、お互いにもたれかかった。
 視線を合わせて、まだ紅潮したままの顔を突き合わせ、秘密の悪戯をしたみたいに小さく笑いあった。







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姉にもらった海乾!
二人は初々しいといい……。
想いが通じるまでも、すごくもどかしいんだけど
想いが通じても尚もどかしい……

あー、かわゆす!姉上ありがとう!!!

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