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ハンアドで140字SSログ その③

CP傾向:ハンス×アドレット

制作時期:2015年11月~

※ Twitterで一日一回やっていた、ハンアド+お題で140文字ショートノベルの11月分のログです。

※ 6巻ネタ大好きなので、当然のようにネタバレ出ます!ご注意!

※ あとがきに作品解説や妄想や補足といった+αがあります。
 「ちっともわからん^^」というものは解説読むと書いてあるかもです。






『お腹いっぱい君をください』

初めて剣を交えた時の高揚感をまだ覚えている。
怖いと感じたのは本当に久々だった。
またあの時のように刃を交えたい。
ギリギリの命のやり取りをこの男としたい。
ああ、アイツが七人目であればいいのに。
そう願いながら、男は飢えた目で揺れる炎を見る。
「腹、減ったにゃあ」





『約束破り』

「もし俺が足枷になったらその時は躊躇わずに殺してくれ。どうせ死ぬならお前の手がいい」
「やだにゃ」
碌でもない願いが約束になる前に叩ききる。
「そのくらいの願いなら聞いてもらえると思ったんだがな」
「甘えるな、お前は地を這ってでも生きろ。いや、おらが生かしてやるだ」


「明日生きる意思を示すために、約束をするんだ」
そう言っていたのは遠い過去。
何があっても生を諦めないと約束したのに、悲しい微笑みを残して去った男はとうとう帰って来なかった。
あんな所で失くすなら、世界を滅ぼせばよかった。
この世界は恐ろしく平和なのに、まるで夢の墓場だ。





『身勝手な論理』

太陽が地におちて輝きを失った時、心の底でしめたと思ったのは間違いない。
あの輝きに焦がれてはいたが、光を失っても太陽は太陽だった。
あいつは必ず帰ってくるはずだ。
そして常闇を知った太陽はその存在に気づくだろう。
反撃の時は近い。
狼煙を上げよ、おらはここに在る。





『なんだって知ってた』

「小さい頃は何でも知ってるつもりでいた。
けどな、外の世界に出てわかったよ。
俺は井の中の蛙だったんだ」
「……つまり、毒茸かわかんねーわけだにゃ」
「わかるわけないだろ!食べてみろよハンス!
先人は食べて毒のあるなしを判別したんだぜ!」
「にゃにゃ!?絶対御免だべ!」





『どこまでも行くよ』

焔のような風が地を駆ける。
二人の男は踊るように凶魔を屠りながら前進していた。
景色がゆっくりと通り過ぎ、全神経が研ぎ澄まされているのが解る。
何も恐れることはない。
この男とならどこまでも行ける気がした。
だが、欲しいものはいつだって手に入らない。
それは知っている。





『恋、拾いました』

それはとつぜん いずこよりうまれました。
すこしずつはぐくまれ りっぱにせいちょうしたそれは ヒカリをえて花さきます。
ときはうつり 花が実となり そしてじゅくすころ
その実は くろい手にもぎとられ 地におとされました。
その実はころころと 谷をころがっていきます。
それをひろったのは 花にこがれていた 猫でした。





『ずるい人』

「まず聖者でもないのに強いだろ?あれは天賦の才ってやつだ。
それに加えて経験も豊富で頭がキレる。
落ち着きもあるし、感情に流されないけど良い奴なんだよな。
たまに変な悪戯を仕掛けてくるのが鬱陶しくて玉に瑕だが、頼れるし憎めないから困る。
……要約すると?色々ずるい」





『若いときには無茶をしとけ』

がら空きの背中に凶魔が飛びかかる。
寸のところで首を跳ねた。
助けが入ることを完全に読んでいたらしく当人が慌てた様子はない。
「無茶すんにゃ」
「お前が来てくれるってわかってたからな」
「おらが七人目ならどうするだよ」
「それに俺は死中に活を求めるくらいで丁度いいんだ」





『境界線の引き方』

そんなものは簡単だ。
まず感情を切り離して客観的にモノを見る。
そうして様々な物を秤にかければ自ずと答えとやるべき事は見えてくる。
今回もそうやってアイツを七人目にした。
これが正しいはずだ。何も間違っていない。
なのに何故だろうか、心の奥底に刺さった棘が抜けない。





『慕情』

接する時の優しい笑顔とやわらかな声。
その相手が離れる時に浮かべる少し淋しげな瞳。
そんな姿を見れば嫌でも解る。
あそこに入り込む隙などない。
経験上、愛などという感情は身を滅ぼす火種にしかならないというのに……何故だろう、眩しく輝くそれを羨む気持ちが確かにある。





『隣との距離』

「なぁ、ハンス」
隣にいる男に助言を求めようと見ていた地図から顔を上げる。
「っ!?」
だが不意に顔と顔がぶつかりそうになり身を引いた。
「わ、悪い。そんなに近くにいるとは思わなかったんだ」
「うんにゃ、構わねえだよ」
男が意図的にその位置にいたなどと、彼は知る由もない。





『期待した』

この男が側にいるなら何にも負けない気がした。
凶魔も魔神も不思議と怖くはない、そんな安心感があった。
知識はあるが実戦経験の浅い自分を理解し、期待に応えてくれる姿に強い信頼を覚えた。
もしそれを忘れなければ、今でも地に足をつけていられただろうか?
今は遠い夢想だった。


この男が側にいるなら何にも負けない気がした。
最も弱いからこそ巡らされる知能の高さには舌を巻いた。
背中を預け、作戦を聞くに足りる相手というのはそう多くはない。
いつかこの男を手に入れられたら……と夢想する。
それを忘れた矢先、空っぽの傀儡が腕に転がり込んできた。





『わかりやすいけれど、わかりにくい』

「大丈夫だ、問題ない。俺は地上最強だからな」
そう言った彼の瞳は少し不安に揺れていた。
その頭に手をのせて軽く掻き撫でる。
「な、何だよっ」
「にゃ~?地上最強という割に不安そうに見えたべよ」
「子供扱いするな。もう成人してるんだからな」
「難しいお年頃だにゃあ」







※ 続きはその時に書いていた作品解説や妄想や補足といった+αのです。

 読む必要はないものなので、必要ない方はカットして下さいませ!



『お腹いっぱい君をください』151101
4巻手前くらいまででしょうか?
5巻と6巻で夢は叶うし良かったねハンスさん!!!
ハンスさんはわりと「捕食者」みたいなイメージがあるんですよね。
まぁ、草食系ではないな、うん。




『約束破り』151102
約束をする前に破る方向で行ってきました。6巻後ハンアド。
六巻後ネタはそろそろ封じたほうがいいマンネリ感で心にヒビも入るってもんですよ。
そして悩んだ挙句2つ書きました。
アド君のお願いの言葉は、かつてフレミーが言ってたやつです。ひどい!
ハンスさんは優しい。

2つめは妄想バッドエンド。
ED妄想だったので更に禁じ手みたいになってしまった。
もしかしてこれがスランプなの……!?!!
勿論ネタはBACK HORNです(笑)




『身勝手な論理』151103
地上最強の男、アドレット・マイアを取り戻せ!みたいなやつ。




『なんだって知ってた』151104
お腹を空かせた二人はキノコを発見したが、さてそのキノコは……という話。
先人は本当に食べて調べてたらしいけど、今だと考えられぬ。
ところでアド君が筋肉つかないのって絶対に食生活ですよね~……




『どこまでも行くよ』151105
ハンスさんはアド君と共闘することにそれなりの満足感を得ているんだけれど、どれだけ欲しても永遠に自分のものにならないことを知っている。
……というハン→アドのつもりだったらしい。
そもそもこの戦いが終わると本気で戦うこと自体がなくなりそうなので戦闘狂ハンスさんは悲しいよ。(という妄想)




『恋、拾いました』151106
かわいく書いてみた六巻ネタです。
本当は全部ひらがなにして童話風にしたかったんですけども
140文字でそんなことができるわけないだろ!!!ということで移す時に直しました。
私のハンアド感童話風です。
授業で絵本描く時に題材にしてもいいですよ!(誰もしません!)(私の若いころは絵本作る授業があったのですよ……)




『ずるい人』151107
アド君の感想。
本人には絶対に言わない系のやつ(笑)
ハンスさんが聞いてたらめっちゃテレテレするやつでもあります。




『若いときには無茶をしとけ』151108
アド君は人の話を聞け!というツッコミをしたくなりながらもこれで良しとした記憶が……とログ調べたら
「いや、たぶんこの後答えたでしょ、尺が足りなかっただけなんやで……!!!」とか言い訳が書いてあった。
アド君って死中に活を求めすぎなのでもうちょっと自重して欲しい。




『境界線の引き方』151109
5~6巻ハンスさんの憂鬱……を勝手に捏造するのはなかなかに楽しい所業です。
またアド君と戦えて嬉しいような、殺すには惜しいような、でも殺すのがベストのような、不信と信頼と愉悦が入り混じったものを封じ込めておく話。




『慕情』151116
フレミーを見ている恋するアド君……を見ている片思いハンスさんの図。
この頃、ハンアドやっぱり可愛いよね。と風呂場で一人再確認していたそうです。
どうしようもない絶望もついて尚たのしい。




『隣との距離』151118
当時のコメント(笑)↓
「5話絵コンテ見てたんですけど……ハンスさんちょっと顔が近くないですか~?チャモに対してもだったけどアド君に対して特に。いやもっと舐めるように見てもいいけどね、ひなさんハンアドだから。アド君可愛い顔してるでしょう?きっと近くで見たらまつげもきれいな紅色で文字数」
だそうでwww




『期待した』151121
さりげなく六巻オチなのだった。
もう一つのキーワードは夢想。
また六巻ネタかよ~やだ~~~とかマンネリ具合を嘆きはじめたようです。




『わかりやすいけれど、わかりにくい』20151125
「地上最強」が虚勢だと言うことが萌えるんだよ!という話でござった。
ハンスさんにはバレバレ的なやつ。
ちなみに世間の国々の一般平均成人年齢は18歳であるので、時代的なものも考えてアド君は成人してるんだろうな~……とか思ってるんですが、どうですかね?
成人したてアドレット君萌える。私が。あと致s(ry









総括

色々とマンネリがひどくなってきた11月でした。
書いた後に自分で気に入るかどうかがやはりあり、全体を見てあんまり気に入ってなかった記憶があります。
ようするにスランプ……orz
12月頭に身内の不幸も重なり、11月が最後になっております。
なんだかんだで最後まで付き合って下さった方、どうもありがとうございます。
また7巻が発売されたらやりたいですね。





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