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ゲブケセ140字SSまとめ② (LoR ゲブラー×ケセド)

登場人物:ゲブラー、ケセド

CP傾向:ゲブケセ(左右固定)

開催期間:2020年8月下旬~9月中旬

ゲブラー姐御と、ゆるほわ青年ケセドくんの140字SS集その2。
『LobotomyCorporation』……の過去を十分に詰め込みつつ
時間軸は『Library Of Ruina』の方のゲブケセが多いです。
ちょっとマンネリ気味!








【唯一の】
「懐かしい味だな」
「そうだろ~?先日ローランにも淹れてあげたんだ。昔の君みたいに美味しそうに飲んでくれたよ」
 嬉しそうに喋るケセドを見て胸に何かがつかえた。
「いつか君みたいに苦くて美味しい珈琲も飲め……」
 ぐい、と無理やり襟を掴んで口付ける。
 この味を知っていたのは私だけだったのに。



【愛してみろよ】
「好きなんだろう」
「当然、そうなんだけど~」
「今の私は気分がいい、やるなら絶好のチャンスだぞ?」
「で、でも」
「この意気地無しめ」
「うう、だって……」
 何故か毎回、途中で必ず上下が反転するのだ。
 天下の女傑をただのしがない男が相手にするのは、案外難しい。
「じゃあ、今日も私からだな」



【言うと思った】
「これが先程、ローランに淹れてあげたコーヒーだよ。君もどう?」
「またアイツの話か」
「だって俺達の話題なんてそう多くないだろう?」
「あまりアイツを過信するな」
「なんで~?ローランは皮肉屋だけど優しいよ。少なくとも君よりかは」
「理解した。黙ってコーヒーを持ってこい」
「は~い!」



【めんどくさいひとたち】
 荒々しいノックの音で手を止めて彼は扉を開けに行く。
「は~い、いらっしゃ~……」
その笑顔はすぐに凍りついた。
「よぉケセド。今日はコーヒーじゃなくて酒盛りするぞ」
 さも決定事項というように笑うゲブラーに続き、緑の髪の某司書と、某召使いがちゃっかり後ろにいる。
 それは悪夢の始まりだった。



【頬に爪を立てる】
「いたたた!何するんだよ~」
「またこんなクマを作って!どうせ夜更しでもしたんだろうが」
 いきなり頬に手を添えられたと思ったら、目元に近い所に爪を立てられた。
「ちょっと片付ける本を読みだしたら止まらなくなって」
「いいか、いつゲストが来るかわからないんだ!マイナス要素は作るな!」



【幸せになんて、なってやらない】
「もし司書の務めが無事に終わって、このまま第四の生が始まるとしたら君は何がしたい?」
「あ?……考えた事もないな」
 煙草を吹かしながらコーヒーを淹れるケセドの背を見る。
「まぁ、君はともかく俺は生き残れるのか怪しいケドね~」
「ふざけるな、私の幸せを知らないとは言わせんぞ」
 もしそんな事になったら……。



【君とならできる】
「一人じゃきっと無理だった」
「何の話だ?」
「アンジェラと向き合う事」
「確かに奴の方が権限は強いが、何がそんなに怖いんだ」
「君は強いから分からないかもしれないけど、君となら過去を越えて新しい未来に行けるって……嫌かい?」
「ふん、イジイジしてたお前を見ているよりかは百倍マシだな」



【夢だったらよかったのに】
 ハッと目を覚まし頭を抱える。
 傷だらけの体に血生臭い包帯の痕。
「あ、生きてる……助かったんだ」
 視界が歪み、ぽたりと涙が溢れる。
「生きてない。お前は一度死んだんだ」
「え?」
「くそったれが!何でお前の死に様をこんなに見なくちゃならないんだよ!」
 彼はぽかんと、激高する彼女を見上げた。



【結論はとうに出ている】
 例えば、だ。
 本当は俺の事を憎らしく思っていて、だからL社に居た時も冷たかった。
 でもあの時の俺は折られた茎のような屑だったから見向きもされなかったんだ。
 なら、今はどうだろう?
「ゲブラー、今日は特に寝癖が酷いね!」
 冷かして一目散に逃げる。
 後を追ってくる音に一時の幸せを感じながら。



【こんなにも愛されている】
「私は碌な育ちをしなかった。強くならねば生きていけない地獄の掃き溜めのような世界で育ち、微かな夢を抱いてL社に入った。お前のような奇跡的にまでお人好しで甘えたで、どうしようもないお坊ちゃんを初めて見たよ。昔は私と天と地の差だと腹がたった」
 だが今はもういい。
 私は幸せを知るお前を……。



【素晴らしく救われないだけの、恋愛話】
「きっと道は交わらないよ、今が特殊なだけさ」
「なんでそう決めつけるんだ?」
「だって赤い霧を殺してしまったのは俺なんだもの」
「それは間接的に、だろ」
「そうだけど。でもやっぱり俺は弱くて怖がりのヘタレだから釣り合わない、悲しいね」
 こんなにも愛しいのに、手を伸ばしても届く事はない。



【それだけで良かったのに】
 目を覚ますと傍に君が居てくれて、昔では考えられないくらい普通に接してくれて、少しちょっかいを出したら驚くほど構ってくれて。
 ああ、なんて幸せなんだろうって思った。
 戦いは怖いけれど、でも君の為に血を流せるなら死んでも良かったんだ。
 その記憶を戦う毎に失っていたと知らされるまでは……



【日常崩壊寸前】
「カーリー!これ以上はダメだよ~」
 顔を隠してジタバタする男を器用に封じながら、赤髪の女性は彼の耳元で囁く。
「どうしてだ?お前にそういう欲はないのか?」
「そうじゃ、ないけど!あ、赤ちゃんができちゃったら今は困るじゃないか!」
「は?お前、私が避妊しないとでも思っているのか?」



【嘘吐きの心臓】
「君を守れるのが嬉しいんだ」
 そう震え笑いながら剣を握り降りていった彼は、血塗れになって返ってきた。
 本当は戦うのが怖いくせに、だから保身に走って皆を売りもしたのに。
 そんな過去は二度と繰り返さないと、彼は凄惨に散った。
「生き返るからいいってもんじゃないだろ」
 握る拳から血が滴った。



【遅くなってごめん】
「俺は君に負い目を感じてる」
「知ってる」
「でも、傍にいたいと思ってしまうんだ」
「それも知ってる」
「君がとっくに許してる事もわかってる」
「そもそも怒ってもいない」
「君が大事に思ってくれている事も」
「なら、私が言いたいことはもう解るだろう」
「うん、ゲブラー。君のことが好きだよ」



【男のロマン】
「何してるんだ?」
 無かったものを得たいと、こっそり筋トレしている所を見られてしまった。
「あ、いや……筋肉は男の浪漫じゃないか。これまではAIの体だから無駄だったけど今ならって」
「ロマンだあ?これだから男って奴は。そんなものなくても意地で生きられるだろ!」
「赤い霧に言われてもなぁ……」



【言えるわけがない】
「クソ!こんな事やってられるか」
「駄目だよカーリー、零しちゃうよ」
 今日もいつもの追いかけっこの後、言語の階の整理を手伝って、コーヒーブレイクタイム。
 途中で細かい仕分けにキレた彼女は感情のままに自分を蹴っている。
 少し痛いけど本気じゃないし、構って貰えるだけで嬉しいだなんて……。





そんなわけで、ゲブケセお題を一人で黙々とやってました。
同志はゼロです。とりあえずTwitterでゲブケセをワード検索すると
私一人がブツブツやってて、たまに逆で言い間違えた人とか
とりあえず好きだけどずっと呟くほどでもない人の一言がポツポツと……。
ああ、ここまでのマイナーは久々だなぁと遠い目になるのでした。

でも私の中のケセドがゲブ姐がいいって言うんだもん
私の中のゲブ姐は強くてかっこいい最強の赤い霧だから右になんてならないもん
じゃぁもうゲブケセしかないじゃん!逆なんてないわ!!!
という、強い意思で頑張ってます。

今は別件でちょっとルイナちゃんはお休み中なのですが
また萌えたら増えるかもしれないし、そのままかもしれない?


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