登場人物:跡部 観月 ミカエル(執事)
CP傾向:跡観
制作時期:2020年7月
跡観の馴れ初め、コンソレ後のお話『王の見据える末々は~紳士の導き~』の続き。
まだ真面目な会話は遠く、なんか戯れてるだけのお話です。
跡部邸に入ると、いつもの客間に通される。冷やされた香り高い麦茶がやたら洒落たコップ――これはボヘミアングラスだろうか――で出され、広すぎる空間に圧倒されながら、ふかふかのソファーで休んでいると、程なくしてメイドの女性から声がかかった。
どうやらミカエルは指示を残し、そのままUターンして跡部を迎えに行ったようだ。そして湯浴みの用意ができていると案内された。
相変わらずそこらのホテルでは太刀打ちできないような、豪奢な脱衣所に圧倒されつつも、観月はありがたく湯を借りることにする。前回は体調が悪かったため、汗を流して少し湯に浸かる事しか出来なかったが、今回は心ゆくまで楽しんで良いのだ。
今日のバスルームの湯にはなんと薔薇が浮かべてあった。ミカエルが気を利かせて指示しておいたのだろう。薔薇特有の優雅な香りに、綺麗な艶のあるローズピンクの花びらが湯船に浮かんでいる中、ところどころに紫色の花びらもアクセントに浮かべてある。
上品でセンスの良い事この上ない風呂に、観月は素直に感動した。これなら跡部の言うことの一つや二つは聞いてもいいだろうと思うくらいには感動した。
湯を汚さぬよう、丁寧に髪や身体を洗い清め。湯に髪が落ちないようにタオルでしっかりと上げてから、そろりと湯船に身を浸ける。華やかな香りと、美しい薔薇の花びらを愛でながら、思いっきり薔薇風呂を楽しんだ観月は、当然のように風呂からのぼせて出てくることになるのだった。
「待たせて悪いな、今戻った……って、何してるんだお前」
ミカエルが跡部を連れて邸宅に戻る頃、そこにはソファーの上で横になり、ぐったりしている観月がいた。ソファーが濡れないように分厚いバスタオルこそ敷いてあるものの、傍には滅多に出されることのない扇風機が、彼の頭には氷のうが、机の上には水差しとコップが置いてある。
「面目ありません……。お風呂ではしゃぎすぎました」
あまりにも恥ずかしくて手で顔を覆ってしまう。なんだかいつぞやも似たような感じだった気がする。
「はあ?」
思わず跡部が怪訝な顔でつっこむ。何となく事態を理解したのか、ミカエルはいつもの朗らかな笑顔を崩さず解説する。
「薔薇がお好きと聞きましたので、今日は薔薇風呂にするようにと、私が命じておきました。いやはや、お気に召されたようで何より」
「はい、それでテンションが上がりすぎてしまって……つい……」
「どうりで薔薇の香りが漂ってるわけか」
跡部は観月の隣にさも当然のように座ると、髪を一筋掬って匂いを嗅ぐ。そんな事をしなくても、観月からふわりと香る匂いは間違いなく薔薇のものだ。
「すみません、跡部くん。先に湯をお借りしました」
「俺はミカエルが来る前に、部室のシャワーで済ませて来たから別にいいけどよ。それより観月、まだ髪が湿ってるじゃねーか」
いきなり耳元で聞こえた跡部の声に、観月は内心驚きつつも、ゆっくりと身を起こす。
まだ少し火照った顔に、ふんわりと香る薔薇の匂い。前を少し開けたままのブラウス姿の観月を見て、思わず跡部は顔を背けてしまった。何か、こんな事も前にあったような気がする。デジャヴだ。
「すみません、乾かす余裕がなかったもので」
「しょうがねぇな、俺様が乾かしてやる。おい、ミカエル、ドライヤーを持ってきてくれ」
敷いてあるバスタオルを観月の肩に掛け、跡部はミカエルに命令する。
「いえいえ、景吾坊ちゃま。ここは私がしておきますので、どうかお先にお着替えの方をお願い致します」
しかし、返ってきたのはしれっとしたミカエルの返答だった。
確かに、跡部はまだシャワーこそしてきたが、未だに制服のままである。適当な一般家庭ならそのまま一日を終える事もあるだろうが、ここは跡部王国である。そのルールに倣うのは、もちろん王自らもだ。
「なんっ…………チッ、しょうがねぇな。すぐ戻る!!!」
「あ、はい」
ミカエルの言いたい事を悟った跡部は、荷物と共にバタバタと部屋を出ていく。そんな後ろ姿をぼんやり見届けながら、何に怒っているのか観月にはさっぱり分からなかった。まだ少し頭がぼんやりしているのかもしれない。
「随分と慌てて、どうされたんでしょう」
「いえいえ、お気になさらず。まだまだ景吾坊っちゃんにお客様の接待は早いでしょうし。さあさ、乾かしてしまいましょう」
「うん? あ、はい。お願いします……と、いうか何かすみません」
丁度、合わせるようにしてメイドが持ってきたドライヤーで、ミカエルは丁寧に観月の髪を乾かしていく。途中、ドライヤーの音が止まったかと思うと、ふわりと香る液体が髪肌に馴染む。
「頭髪用の香油でございます。ちゃんとローズのものでございますよ」
再び当てられる温風と共に、優しい香りが空間を満たす。
「あ、ありがとうございます。何から何までしてもらってしまって」
至れり尽くせりとはこの事を言うのだろう、なんだか何処かの国のお姫様にでもなったような気分だ。
今回用意されていたブラウスも純白で、それでいて花や草の美しい刺繍が細部までこらしてある上品なものだった。更に袖の部分がゆったりとしたフリルになっており、まるで中世の貴族が着ているような作りだ。
だが、作りは女性物ではなく、ちゃんと男性用だと分かる。今の日本でこんな物が手に入るとは思わないのだが、一体どうやって手に入れたのだろうか。わからないが、高価であることだけはわかる。
「良いのですよ。私も楽しませていただいておりますし。何かありましたら、何でもおっしゃってくださいね」
髪を乾かし終わったのだろう、次は丁寧に櫛で髪を梳かれる。少し癖の強い髪だが、いつも通りに仕立て上げられて行くのがわかる。
そこへ、急いで降りてきた跡部が戻ってきた。同じく白のカッターシャツに品の良いグレーのベストを着ているが、首にかけたネクタイがまだゆるく崩れている。それをいそいそ直しながらの登場だ。
「今度こそ戻ったぞ。ミカエル、あんまり観月で遊ぶなよ」
「はいはい、坊ちゃま。心得ていますとも」
「おかえりなさい、跡部くん」
いつまでも座って家主を迎えるわけにはいかないと、観月は席を立つ。目眩も消えていて、ようやく地に足がついた感じだ。
「って、その服……」
そんな観月を見て、跡部がまた止まる。胸元の開いた優雅な白のブラウス。元々観月は端整な顔立ちをしている方だが、テニスをしているとは思えない細身の体に白い肌、更に輝くような艶の黒い髪。まるで少女漫画から取り出してきた何処かの美少年のようで、思わず息を飲んだのだ。
しかし、あんな中世貴族のような服、この家にあっただろうか。跡部は上物でも、もう少しサッパリとした服を好んでいたはずだ。ましてやフリルを使った服など……否、微かに記憶にはある。
「あの、どこか変でしょうか」
そんなまじまじと見入る跡部の視線を感じて、観月がいたたまれない様子で服の袖を掴む。
「いや、そうじゃねえ。何処かで見たような……」
「ほほほ、今回も跡部坊ちゃまが昔に着られていた衣装ですよ。これはイギリスにおられた頃に、夜会などで着ておられた一品なのです。もう背丈的に坊ちゃまには着られませんし、気兼ねなくお使い下さいませ」
「なるほど、それで……」
「ああ、あれか」
同時に解を得た二人は、同時に呟く。
観月は海外製の特注品のものであるというなら納得がいくし、跡部は過去に来た記憶を思い出す。
「それ、一回しか着てねえやつだろ……。って、ちょっと待て、ミカエル」
跡部が何事かを感づいたのか、ミカエルを引き寄せて何かを耳打ちする。それを聞いてミカエルは一つ頷いた。
「承知致しました」
そう言って、一礼するとミカエルは部屋から出ていった。
「すみません、こういう服が好きだとミカエルさんに言ってしまったのですが……その、似合いませんよね」
天下の美形、跡部景吾が小学生時代、イギリスのアカデミーに通っていたことは調べがついている。その時に着ていた夜会用の特注衣装だというならば納得もする。
だが自分はと言えば、どちらかと言えば下手の横好きだ。寮で着ている薔薇の服も、他の学生の面白みのない服に比べたらマシだと思っているだけで、いざ本物が出てくると驚いてしまう。
まさか実際、本当にひらひらした服を着る事になるとは思わず、自分に合わないのではないかと羞恥を感じる。普段なら居丈高に寮の皆にお披露目するところだが、目の前にいるのは目の肥えた本物の大金持ち。しかも誰もが認める美形なのだ。
だが、跡部はあっけらかんと否定する。
「そんな事はないと思うが? 俺が着ていた時より似合ってるぜ」
「え? ……は、はあ」
「お前は佇まいが綺麗だからな。常に背筋も伸びているし、何より一つ一つの動作が優雅だ。その服は、そういう奴でないと着こなせないだろーよ」
「ゆ、優雅ですか? あの、何か褒め殺しされてるようで恥ずかしいんですが」
跡部は観月に近づくと、ちょっと触るぞ、と前置いて前のボタンを留める。更に袖のボタンも留めていき、最後に首の後ろにもボタンがあったらしく、そこも留められた。ボタンもよく見れば細部まで金の装飾の施された逸品だ。
「殺すつもりはないが、褒めてはいるからな。面白いから恥ずかしがっててもいいぞ。よし、できた」
「あ、ありがとうございます」
満足そうに観月をまじまじ見る跡部に、そう言われると本気で恥ずかしくなってしまう。どうしてこんな事になったのか、さっぱりわからない。
「しかし、わかんねえな。お前、どこの出身だ?」
「おや、ミカエルさんから聞きませんでした?」
「俺が聞いたのは、薔薇と紅茶と洋風が好きだという事くらいだ」
やはりミカエル氏から情報が筒抜けである。が、どうやら細部に至っては伝えられていないらしい。
観月は話すか一瞬だけ悩んだが、跡部の財閥の情報力を持ってすれば、どうせ隠し事などしても無駄だと踏んだ。
「そうですか。……僕の実家は、とある田舎の地主なんです。土地は広すぎるので殆ど貸しているので、祖父も父も余った土地で農業を兼業しつつ、後は趣味で稼いでる変な家柄なんですけど。地主は地主なんで、礼儀作法はそれなりに厳しく育てられましたし、僕が標準語なのもそういう理由ですね」
跡部は少し考え込むと、ズバリ言う。
「土地を殆ど貸すほどの大地主?……豪農じゃねーか」
「そ、そうなりますね」
跡部家ほど豪奢で大金持ちというわけではないだろうが、地方の豪農となると何不自由ない生活ができて、女中も数人は雇える規模のものもある。観月の口ぶりからすると、それなりの家柄なのだろう。
名前からしておそらく長男として生まれ、跡取りとして厳しく育てられた観月は、それに相応しい教養や礼節を叩き込まれて上京したというわけだ。動きが優雅なのも、作法を徹底的に叩き込まれているからであろう。つまり、彼はれっきとした地方士族のお坊ちゃまというわけだ。
「なるほどな。じゃぁ高い壺や絵画くらいは見飽きてるんじゃねーの?」
「確かに、母方の祖父がそのような類のものを蒐集して飾っていましたけど……。あの、僕……あまりにも家が純和風なので、逆に洋風に憧れてしまったんですよ。育て方、絶対間違いましたよね」
外へ出ても恥ずかしくないように、家での礼儀作法はきっちりと教え込まれきたが、祖父の代から観月家は多様化し、趣味に関しては寛容にもなった。観月が実家の雰囲気と相反するような趣味を満喫しているのも、そのおかげだ。
「ハッ、確かにそうかもな。洋風好きか……。それで、聖ルドルフを選んだって事か?」
「いえ、それは祖父がキリシタンでして、聖ルドルフを建てる時に出資してたんですよ。だから、東京に行くならそこにしろと。要するに親の命令とコネですね。僕としては洋風に憧れていたわけですし、歴史ある宗教学をついでに学べると考えたら反抗する事もないなと」
「聖ルドルフに来たわけか。確かに普通の学校では学べない学科も多いな」
「ええ、歌うのは好きなので、賛美歌も苦ではありませんし。和装の帯に苦しめられたり、わざわざ袖に気を使わずに済みますし。ちょっと野蛮な同級生や後輩もいますけど、建前的には皆、迷える子羊ですからね」
「俺はお前の着物姿も見てみたいがな」
「嫌ですよ。それに一枚もこっちに持ってきてません」
当然、実家では何かあるにつけて和装することも多かった。農家の手伝いもしていたため、ラフな服装もないわけではないが、趣味じゃないの一言に尽きる。
そんな言い合いの中、ドライヤーを片付けに行っていたメイドが、次は続いて跡部の分の麦茶も持ってくる。まだ夕飯には少し早い時間だ。
「浴衣くらいなら別に良いだろ、今度、似合いそうなのを見繕っておいてやるよ」
「はい? 何処に着ていくんですか、そもそも着る理由も道理もありませんよ」
観月の嫌がりようを見て、跡部がくつくつ笑う。余程、和装が嫌なのだろう。
「そりゃぁ、庶民のお祭りってやつだろ。後は花火大会というやつか」
「僕、人混みは嫌いなんです。というか、なんで行く方向に話が進んでるんですか?」
きっぱりとした断りにもめげず、跡部はソファーの腕置きで頬杖をつきながら、にやにや提案する。元より観月の素材は良いのだ。晴れやかな浴衣を着せたら、男物でもとても映えるだろう。
「なら、俺様が直々にエスコートしてやるよ」
「エスコート? 君がですか?」
「ボディガードでもいいぜ?」
「いやあの、跡部くんにまずボディガードがつくべきなのでは??」
一端のただの田舎地主の息子にボディガードなんてつけてどうするのか、それだったら後の影響力も考えて跡部景吾を狙うほうが遥かに現実的だ。
ところが、跡部の脳内は全く意味が違った。観月ほど綺麗であれば悪い虫がついたり悪漢に襲われかねない、という方向の意味だ。
そんな食い違った二人の話の最中に、扉は開かれた。
「坊ちゃま! ありました! ちゃんと残してございましたよ」
「おう、ミカエル、戻ったか」
何かを取りに行っていたらしい、ミカエルは両手に大きな箱を抱えて戻ってきた。
「大切に保管しておりましたゆえ、傷みも殆どありません」
「よしよし」
「何かお探しものだったんですか?」
ミカエルはその箱を客間の机に丁寧に乗せる。少し年季を感じさせるが、埃ひとつ付いていない箱は立派なものだ。
「おい、観月。こっち向いてろ」
「はい?」
跡部は再び立ち上がると、観月をくるりと後ろに向かせた。されるがままの観月は、何が起こるのかさっぱりわからず、チラチラと横目で机を見る。
「観月、そのまま立って両手を軽く広げてろ」
「はい???」
「お待ちかねのロココ調だ」
「はい?????」
跡部は何やら重厚そうな箱から布を取り出し観月に近づく。ミカエルはミカエルで、紙の間から分厚い素材でできた何かを取り出していた。疑問符だらけの観月は、わけが分からぬまま、されるがままだ。
「えっと、あの……?」
立っているだけの観月にテキパキと装飾が施されていく。ブラウスの首元に巻き付けられたひらひらの布を、跡部が丁寧にブローチで留める。同時にミカエルに着せられたベストの形を綺麗に直し、前のボタンを丁寧に留めていく。
「ここをこうして……っと。よし、完成だ」
「こ、これは……!!!」
サッとミカエルが立て鏡を目の前に配置する。そこに映っていたのは、夢にまで見たロココ調の細やかな金糸刺繍や、宝石細工が施された藍色のベストと、新緑の宝石のブローチで留められたジャボで着飾られた自分だった。
「うんうん、なかなかに美人じゃねーの、似合ってるぜ」
「とてもお美……いえ、お似合いですよ、観月様」
念願ではある。確かにこういう服装に憧れてはいる。だがいざ着せられると、まるで最後の七五三の時のような恥ずかしさがあった。
「あの、もしかして。お二人とも、僕を着飾って遊んでいらっしゃるので?」
「あん? まさか今まで気づいてなかったのかよ」
まさかの疑問が否定されず返ってくると、観月は少し目眩を覚えた。なるほど、これが暇を持て余した大金持ちの遊びか。
先程、跡部が耳打ちしていたのは、この衣装が残っているならば持ってくるようにという相談だったのだろう。
「流石に浮いてません!? 別に自分を卑下しているとかいうわけではないんですけど、これ絶対、衣装に着られてますよね!?!」
「まぁ、そういうなって。似合ってるのは俺のお墨付きだ。しかもその服は趣味のパーティーの為に作られたから、一回しか腕を通してないまま着れなくなってな。ここでこうやって着られるなら本望だろ」
「趣向は嬉しんですけど、流石にぼくだれですか状態です!」
恥ずかしい。一人コスプレ会場に連れてこられた気分だ。跡部なら難なく着こなすのだろうが、流石に自分では盛り過ぎだという自覚がある。
だが、そんな観月の思いは完全にそっちのけで、跡部は自信満々に告げた。
「よーし、写真撮るぞ! 薔薇持って来い、ありったけだ!」
「これで写真撮るんですか!?」
どんな冗談だと観月は言いたい。
「そうしたらいつでも見られるだろ?」
「なんでニヤニヤ笑ってるんですか!」
「いやぁ、爺は嬉しゅうございます。坊ちゃまが一度しか着れなかった美しい服がこうしてまた……観月様に着ていただけて」
ミカエルにほろりとした表情で言われ、観月の良心が痛む。何ともちょろいが、祖父に可愛がって育てられた観月にとって、ミカエルの年齢の紳士的な男性は慕うべき相手であった。
「ミカエルさんがそうおっしゃるなら……。ですがこのままだと汚してしまいそうですし」
「どうせ売られるか、そのまま忘れられて放置されるようなモノだったんだ。汚れたところで気にしねぇよ。……いや待て、汚すのもまた一興か」
ふむ、と顎に手をやって真剣に悩み始める跡部を見て、思わず観月は制止に入る。
「いやいや止めてください! 写真撮るんでしょう!? やりますよやりますから!! なんか乗せられた感が半端ないですけど!」
「わかってんじゃねーの」
その後、やたら楽しそうな跡部に薔薇を持たされ、薔薇で着飾られ、薔薇の中に埋められた観月は、言われるがままに跡部邸を背景に写真撮影をしてしまったのであった。
写真は後に現像され、観月の手にも渡る事になるが、加工もしてあるのか確かに綺麗に撮れていた。
しかし、その写真の一部を、跡部が持つ携帯機器の待受にされる事になる未来が来るとは、この時に彼は考えてはいなかった。
跡観の馴れ初め書きたいシリーズの続き!というわけで
今回は跡部と観月さんがわりと会話してる話にはなったんですが
真面目な話するんじゃなかったのか……?という不思議空間ののんびり世界になりました。
付き合ってないよ!まだ付き合ってないんだよ!!!
観月さんの実家の捏造具合はなかなかだと思うんですけど
パソコン買い替えすぎじゃね?って思う度に金持ちのボンボンで
それなりに甘やかされて育ったんだろうな~……とか
でも「はじめ」という名前なりに礼儀作法とかは厳しく育ったんじゃないだろうか……とか
実家ではズーズー弁も喋るという裏設定もあるらしいですが、都会に出るにあたって
標準語もしっかりしてるし、動きの優雅さも、しきたりは違えど
そういう所から来てたらいいなぁ……なんて妄想しつつ書いてました。
まぁ、結果はただの着せかえ人形にされる観月さんになったわけですが
私が観月さんを弄りたいのでしょうがないですよね!^^
次回からはもう少し真面目な話に入ると思います(笑)
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