登場人物:ディスト、ライナー
CP傾向:ライディスに見えないこともない
制作時期:2006年 雨期
ある日のライナーとディスト。お化粧してる理由。
ほのぼのちっく。
※ この作品は古い作品なため文章が稚拙です。
本来なら削除したいのですがマイナーなので残してあります。
それでもいいよ!という方のみお読み下さい。
平穏なる日々を 「ディスト様は何故、お化粧をなさっているのですか?」
「は?」
言葉出してから失言だった事に気付き、慌てて口を押さえる。 ディスト様は、口紅を塗る手を止めて、きょとんとこちらを見上げておられた。
「す、すみませんっ! 立ち入った事を聞いてしまいました」
「いえ、構いませんが……」
ディスト様は常に人前で化粧をしている。 時間や時と場合で、濃かったり薄かったり様々だが、最近自分に心を少し許して下さっているのだろうか、自分の前でも化粧をする事が増えた。
「ライナー」
「は、はい」
「女性が化粧をする理由は何だと思いますか?」
「えっ!? え~~と………綺麗に着飾るため、とか?」
「ふむ、まぁそれでいいでしょう。そういう訳です」
口紅を塗り終り、化粧が完成したディスト様は、ちらけた化粧道具を手早くかつ丁寧に片付ける。
「はぁ……」
そういうものなのだろうか、と小首を傾げて主を見やる。 そこにはいつもの顔をしたディスト様がいるだけで……。
「男も手入れを怠ってはいけないと言うことです」
机に付属している引き出しに、化粧ポーチをさっとしまうと 、別の段から黒インクを取り出して、早速デスクワークを始める。
「化粧などなくとも、ディスト様はお綺麗ですのに」
心の中だけで言うはずが、しっかり口に出してしまっているのに気付く。 いや、でも真実だ。と、思いなおして訂正はしないでおいた。
化粧を落としたシャワー上がりのディスト様だって綺麗だ。
水分を含んだ白銀の髪に、雪のような白い肌。
アメジストとガーネットを流し込んだような、映える瞳。
鮮やかに紅く染まっている頬、マスカラのついていない睫毛は銀色に揺らめいていて、おとぎ話に出てくる氷の城のお姫様みたいだと思った事もあった。
「そんなの当然でしょう」
「ですよね」
「です」
沈黙が流れて、ペンを走らせる小さな音だけが聞こえる。
書類にクセのある字が書き込まれていくのを幸せな気持ちで眺めていた。
ディスト様の字を雑だと言う者もいるが、書類に急いで書くからそうなだけで、普通に書くととても秀麗なのだ。 昔から研究内容などをまとめているから書きなれているのだと言っていた。
「ライナー」
「はい、ディスト様」
「先程の話ですが」
ペンを走らせる手を止めて、ディスト様が顔を上げる。 銀の色がさらりと揺れて、健康的な肌の色を美しく着飾っている。 ……あれ?
ふと違和感を覚えるが、違和感の正体がわからない。
「私の出身は知ってますか?」
そうしているうちに質問されたので、疑問を無理矢理心の底に封じておいた。 寝る前にでも考えよう。
「はい、勿論です。ケテルブルグですよね」
「ええ」
「それが何か?」
「個別差はありますが、ケテルブルグ人は肌の色素が薄い者が多いのですよ」
一息ついて、また書類に視線を落とす。
「では、ディスト様も……?」
「私は……むしろ不摂生が祟って顔色が悪い方が多いのです。 なので、顔色を隠す意味合いもありますよ」
ああ、なるほど…… 。
「って、ディスト様! それって体調がよろしくなくとも周囲に気付かれないのではないですか!?」
ただでさえ体調を崩してもおかしくない生活をしているのだ、この方は。
「だから、気付かれるのが面倒だから隠してると言ってるでしょう?」
これまで何度か、いきなりお辛そうな顔をされる事はあったが、確に顔色は悪くなかったのだ。まさか化粧で気付けなかったとは……。
「えー! や、やめて下さいよー!」
「少し体調を崩しただけで『顔色が悪い』と嫌味を言われるのも腹が立ちますし」
「嫌味じゃありませんよ、それは心配してるんです!!」
「心配? そんなものされた事がないのでわかりません」
あああ、そうだ、この方はいわくつきで六神将になった方。 将という肩書きを持つにも関わらず、武道にたけておらず、更に人見知り激しく、自意識過剰のこの性格。 疑り深く、容易に他人に気を許さない。
自分は、それをディスト様が己を守るための『自己防衛』だと気付いたから、全く嫌味になど感じないが…… 他はそうではないのだ。 間違いなく嫌なタイプと取られていることだろう。 昔も今も、周りは敵の方が多い。
それでもきっと全ての人に嫌味で言われたではないのだろうが ディスト様の心は既に孤高に染まってしまっている。
「ディスト様、私が……私が心配しますから」
他の誰もが、ディスト様の本質を見抜けなくとも、自分は共に居ようと思った。 自分も戦うことなどできなくて、できてデスクワークや身の回りの世話だが、それでも微力ながらも、彼の理解者であることを望んだのだ。
「だから、せめてこちらに居るときは、顔色くらい窺わせてください」
「貴方にこれを言ったら、そんな事言うんじゃないかと思ってたから言わなかったんですけどね」
「そんなこと言わないでくださいよぉ」
「仕方がないですね。こちらに、いるときだけ……ですよ?」
「でぃすとさま…………は、はい!!!!!」
呆れた溜息をついて、ディスト様は再び仕事を始める。 この方は、本当はすごく優しいのだ。 ただ、それを表に出す術が、他の人よりも少ない。 だから周りの人は知らない。
それでいいのだ、少なくとも、自分はそれが解っているのだから。
珍しくライナーとディストの小説未満駄文です。
ライディスと言っちゃっていいんだろうか?あくまで主従みたいな感じですが^^;
ライナーはディストの味方だと信じてます。
世界がどれだけディストを侮蔑の目でみようが
きっとライナーだけは、そんなディストの「人間らしい」一面を見てくれるんだと思います。
しっかし、何が書きたかったのかよくわからない一品に!
いや、お化粧の意味を書きたかったんですよ。
超引きこもってヤヴァイ生活してそうなのにジェイドのがなまっちろいとか!
おま、肌の色かくしてんじゃねぇの!?っと妄想捏造に至りまして。
最近の化粧は肌の色もわりとコントロールでけますしねー。
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