登場人物:幸村 切原 立海メンツ少々
CP傾向:赤幸
制作時期:2007年10月中旬
「愛してる?」10のお題。その3。
ちょこっとだけ赤也ががっついてます。
ちょこっとだけ幸村が喘いでます。注意!
※ この作品は古い作品なため文章が稚拙です。
本来なら削除したいのですがマイナーなので残してあります。
それでもいいよ!という方のみお読み下さい。
「うわすっげ~!」
「真田もすごいが幸村も流石やのう」
「見た目から想像できない分、ミラクルだよな」
「それを言うならミステリーだろ」
「うるせぃ」
いつもならそんな輪に加わっている自分なのに、今日に限りそんな気になれるはずもなく、
赤也はただ悶々としながら制服に袖を通していた。
「入院中もこっそり、腕力だけは鍛えてたからな」
「こら精市、そんなことをしていたのか」
「怒るなよ蓮二、過ぎたことだろ?」
もとよりそれほど強く怒る気がない柳に、幸村がひょうひょうと笑って受け答えをしている。
そんな幸村の格好は、制服のズボンに上半身半裸という、赤也にとって拷問に近い格好だった。
幸村との同性同士という関係については、赤也は全くといっていいほど躊躇も不安もなかった。
しかし、こういう状況はいただけない。
幸村は、まだ退院してからそれほど日がたってないからか、元から焼けにくいのか、皆に比べて白い肌を惜しみ無く晒している。
男同士の集まりなんて所詮こんなものだ、むしろ恥じらいがあるほうが特殊なのだ。
夢もロマンもない。
そんなの、わかってる。
けど面白くないんスけど……!
「幸村、腕触ってみてもいいか?」
「構わないよ、どうぞ」
「おお、すっげ~硬ぇ」
ああもう!見んな触んな!俺の部長なんだっての!
もやもやしていた赤也は、少し荒めにロッカーを閉めると予想外に大きい音が上がってしまい、部室がシンと静まりかえった。
あ、やべ……
想像以上の失態と、それでも納まりそうにない荒れた心を、どうすることもできずに俯いて唇を噛んだ。
「で、どうしたんだ?赤也」
部室に残ったのは、赤也と幸村だけだった。
正確に言えば、幸村が他のみんなを先に帰らせた。
それはちょっと助かったかもしれない……なんて赤也は思うが、気まずい空気は全く変わらなかった。
「赤也……?」
幸村は制服を着直しながから、赤也を気にして声をかける。
「何が気に入らなかったんだ?」
分からなくて当然かもしれないけど、全然わかってない!
赤也は思い立ったように向き直ると勢いよく幸村に迫った。
「ちゃんと聞いて……って、わ、うわっ!!」
そのまま背後にあった椅子に無理矢理座らせる形に肩を押した。
「……赤也?」
手荒く押し付けたつもりなのに、全く動じず、ただ不思議そうにこちらを見てくる度胸は流石というべきか。
赤也は言葉を発しないまま、先程結び直されたばかりの幸村のネクタイを指で引っ張って弛めると、そこから覗く鎖骨に歯を立てた。
「ッ!!?」
流石に驚いたのか、肩がびくりと一度震える。
それに少し気を良くした赤也は、その箇所を舌でなぞると、改めて吸い付く。
「んっ…!駄目だあかやっ」
大人しくなされるがままだった幸村の腕が、ようやく危険を察知したのか、赤也の肩を押して来た。
その力は強くて、赤也は渋々といった風に唇を放す。
「こんなところで盛るな」
コラッと叱られるも、赤也の機嫌はすっかり直っていた。
まるで先程までの不機嫌をそのまま幸村に移したかのようだ。
「へへ~ん」
「何なんだ一体…」
「部長部長!」
ウキウキした声で先程の箇所に指を差す。
幸村は導かれるままに視線を下げると、そこには鬱血した痕がくっきりと残されていた。
「あ……」
「へへ~、幸村部長、もうみんなのに前で肌晒すとかやめて下さいね!俺嫉妬深いんで嫉いちゃいます」
怒るでも照れるまけでもなく、幸村はぽかんと赤也の顔に見上げると
「ぷ……あっはははははは!!!」
何がウケたのか爽快に笑い出す。
「ちょ、そこで笑わないで下さいよ!照れるところだと思うんスけどっ!」
「赤也はカッワイイな~」
手を引かれて抱き込まれると、頭がぐしゃぐしゃになりそうなくらい撫でられる。
いや、嬉しいんスけど、嬉しいんスけど……
なんか違うくね?
ま、いいか……
今日も落ちてないオチですが、お題3つめです。
夢もロマンもない男の園。
女子高に夢がないように、男の園にもないといい。
だから余計困る!とか!
すみません……
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