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THE DESTLOYERS (幻水3 ユーバー×アルベルト)

登場人物:ユーバー、アルベルト、名もなきごろつき

CP傾向:ユバアル

作成時期:2002年

ユーバーとアルが野党に襲われる話。兄も戦ってます。
※表現がグロテスクなところがあるので、苦手な人はお気をつけ下さい。

※ この作品は古い作品なため文章が稚拙です。
 本来なら削除したいのですがマイナーなので残してあります。
 それでもいいよ!という方のみお読み下さい。


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「またか…」

 私は、少しの焦りも見せずに森の並木を歩いていた。
断末魔や怒号に混じって、鼻につくような血臭が風に乗って漂ってくる。
既に戦闘が始まっていると、肌でピリピリした空気を感じながらも、歩く速度を変える気はなかった。
例え、どのような相手であろうと、あの戦鬼の前ではどうせ赤子同然に捻られるからだ。


 丁度、近くの村まで買い出しに来ていた時だった。
ユーバーや使い魔の移転の術を使うほどの距離でもなく、ルック様とセラは何も告げずに外出中。
情報収集と、周辺の地理的条件を確認するために徒歩で移動することになっていた。
 私も、さして運動する方でもないのだが、決して動けないほど虚弱というわけでもない。
ユーバーにとっては散歩にもならないだろうか?乾いた天気の下、ぼちぼちと歩を進めていた。
 急に隣にいた彼が、全力で駆けだしたと認識した時には、既に視界から消えていた。
多分、薄く笑っていたのだろう…折りたたまれた剣が伸びる、金属が擦れる小さな音、
ユーバーの放つ、肌を刺すような殺気で何のために走ったのか、予想はできた。

「全く、付いていけんな」

 そう、悪態をつきながら渋々と歩を足早に進める。


 自己紹介をしておこう、私はアルベルト・シルバーバーグ
渋りながらも、毎回奴の世話を焼いている名軍師。それが私だ。
今回も、また何かに巻き込まれるのだろうか…やっかい事は避けたいところだ。










 それはまるで、古い絵巻に描かれたような地獄絵図だった。
今回の相手はモンスターではなく、数人の人だった――人といっても、盗賊だが――らしい。
 足元の名もなき草花にべったりと付着している血は、小さなどろりとした水溜まりをつくり、地にゆっくりと吸い込まれていく。
飛び散った肉塊や内蔵が枝に引っかかって、赤の糸をひいていた。
地に伏せている盗賊どもは、人の形の原型をとどめていないほどに斬り刻まれており、
頭蓋が割れて脳髄がしたたっている者。
中には頭部を確認できないほど、破壊された者も含まれていた。
 吐き気が催すほどの血臭、まだ痙攣している体、死体からじくじくと血を流す傷。
屠られた屍が無数に散らばる中、全身に返り血を浴びて狂笑を浮かべているユーバーがいた。
 黒かった衣服は、染め尽くされているが、傷んだ様子はない…今回も圧勝、無傷のようだ。
流石というのか、何というのか。

「正当防衛にしては度が過ぎるな。盗賊だから後の始末をする必要がないといってもこれでは、酷すぎる」

「フン…俺の知ったことではないな…」

 折りたたみ式の双剣を袖口に戻しながら、可笑しそうに不気味な笑みを向けてくる。
ああ、この男はいつもこうだ…後先を、まるで考えない。

「かろうじて、人だと分かるが…しっかり見なくては盗賊かも見分けがつかないぞ」

 慣れていても、顔を背けてしまうような臭いに顔をしかめながら、私は踏み出した一歩を止めた。
足元に、奇妙な感覚。目線を落とすと、そこには人間であった者の部品が転がっていた。
人間の指を踏みつけていた私は更に渋い顔になる。

「もう少し、ソフトに戦ってはもらえないか?」

 私も戦略を練り、戦に出る者…血や断末魔の悲鳴に怯えるようなことはないが、
流石にここまで来ると気分も害する。

「できんな、これでも斬り足りんくらいだ…。このまま残すのが嫌ならば、形が分からなくなるまで斬り刻んでやっても良いが?」

 心底楽しそうに喉でくつくつと笑いを零すと、どうだ?と揶揄を含んだ目で語りかけてくる。
冗談じゃない、これ以上のスプラッタなど見たくもなかった。

「何なら、次の後続部隊で試してやろう。先ほど、数人が逃げたからな… ここに居れば増えて帰って来よう」

 おもむろに見せつけるような溜息をついてやる。
あの言い方は間違いである。「逃げた」ではなく、故意的に「逃がした」が当たりだろう。
 真っ直ぐで単純、ある意味純粋な性格な割に、時には冷酷なまでの腹黒さを見せる、
それを発揮するのは、大概戦闘においてだが…わざと逃がしたのは目に見えている。

「そのことはもういい、好きにしろ。しかし…」

 私が言葉を切ると同時に、ザワっと森が揺れて、鳥が飛び去る羽音と鳴き声が聞こえた。
どうやら、その後続部隊のお出ましのようだ。意外と早かったな。
 ユーバーはとっくに気づいていたのか、残酷な笑みを浮かべて袖口に手をやっていた。
正確な数はわからないが…気配からすると大体20から30…それなりな規模の盗賊団を相手にしたようだ。

「下がっていろ、足手まといの軍師殿」

気配の方に目線を向けて、振り返りもせずに揶揄を含めた言葉をぞんざいに言い放つ。
ああ、戦いに巻き込まれてなるものか、と。私は小さく頷いて、静かに後退した。







 ぞろぞろと周囲を取り囲むようにして刃物をギラつかせた男達が顔を見せ始める。
ボロ布のように無惨に斬り刻まれた仲間を見て、たじろぐ者もいたが、
圧倒的な人数有利で勝利を確信している者にとってはさほど気になるようなことでもないらしい……。
 確かに、倒した後に切り刻めば、ただそれだけではあるが。
汚い笑いを浮かべた表情を顔に貼り付けながら、一際がっしりした男が一歩踏みでる。
どうやら、こいつが親玉のようだ。

「よぉ兄ちゃんら、よくこれだけ好き勝手暴れてくれたな。部下があの世まで世話んなったようだから、こっちも礼をせにゃならんと思ってな」

大振りのバスタード・ソードを肩に乗せて、威嚇するように見下した目線を向けていた。

「礼?」

それに対して、挑みかけるように睨み返すユーバーの瞳の奥には、純粋に戦いを楽しむような色が秘められている。

「ああ、たっぷり倍返しにしてな…死んでも死にきれんような恐怖と苦痛を味あわせてやるよ」

 ユーバーは、純粋に殺戮を楽しむ気だろう。
そして、倒しても咎められない相手に血が騒ぎ、相当興奮しているようだ。
しかし、その瞳の色に気づかない男は、大きく肩を揺らしながら「ガハハ」などと下品に笑った後、
私の方を向いて続いて下卑た笑いを浮かべる。
……汚らわしい。背中がゾワっとした。

「そっちの男は小綺麗な顔をしているな…その手の奴には高くで売れそうだ」

 この手の者はこれだから嫌なんだ。
嫌悪に顔を歪めそうなところを、あえて平然と無表情で応えてやった。
ああいう奴は、表情にすると反対につけあがる。
 しかし、次の瞬間…その男の右手側に居た、小振りの男が後方にすっ飛ばされて、悶絶した。
この場合、ユーバーしかあるまい。私の洞察力ではスピードに追いつけなかったが。

「ごちゃごちゃ言っている暇があるのならば、さっさと掛かってくる事だな。それとも、貴様らは獲物をちらつかせて大勢で吠えているだけなのか?」

嫌味な声が身近な所から聞こえて、その言葉に男共は激怒し、顔が赤く染まる。

「つまらん、まとめてかかって来い」

 易々と挑発にかかった奴らは、じりじりと武器を構えて対峙し始めた。
ユーバーが鼻で軽くーーしっかり聞かせつけていたがーー笑うと同時に戦闘が開始された。







 両側から勢いよく振り下ろされた剣撃に、ユーバーは剣で受けることもせず、
右手側の男の懐に踏み込んでいた。
あまりの早業に、男の目にはユーバーが瞬間移動したようにしか見えなかっただろう。
懐に入り込まれた男は、その存在に気づいた時には、胸の中心を双剣に貫かれていた。
驚愕と激痛に歪む顔が、せめて一太刀浴びせようと片手を振り上げて、ユーバーの頭上めがけて肉迫する。
 しかし、そんな攻撃が届く前に男の片腕は切り取られていた。
ユーバーの恐るべき腕力は、胸に刺さった剣ごと体を抉り腕をそのまま切り取ったのだ。
続いて後ろから迫る怒号を、余裕を持った目でちらりと見ると、体のバネを利用して、
刺し貫いた男の後方に回り込み、体を軽く押しつける。

「なっ!?」

向かって来た男は、斬り刻まれた仲間が突如目の前に現れ、スピードを殺し切れないで倒れ込む。

「ひ、ひぃっ」

倒れた者に情けをかけるほどユーバーの性格は甘くなかった。
その顔にはこってりとした残酷な笑みが浮かんでいて、片手の八鬼の紋章が怪しく煌めいたかと思うと、
倒れ込んだ二人の男――片方は既に絶命していると思うが――を激しく無数に斬りつける。
動きが止まったと確認出来たときには、そこには人影はなく、
バラバラになった肉塊がボタボタと降り注いでいるだけだった。

……つくづく、敵には回したくない男だ。

 続いて肉迫してくるシミターを構えた男は、微かに怯えた色の目をした瞬間、
胴をなぎ払われて、赤い一筋の線を引いて二つに分かれて地に伏せる。
丁度腹のところで斬られたのか、行き場のない内蔵が当たりにぶちまけられた。
ユーバーが剣の血を払うよりも前に、新たにバトルアクスとフレイルを構えたゴツイ大男と長髪の陰険そうな細男が迫る。
 武器を見たところからして、スピードで圧倒的に負けていると見えるのだが。
気にならないほど勇敢なのか、そこまでにバカなのか……直感で後者だとは思うが。
そこまで勇敢な者なのならば、こんな所で盗賊をやるほど落ちぶれてなどいないだろう。
後手に回る前に、ユーバーは手に持った剣ですくい上げるようにしてフレイルを弾くと、
その男が揺れた隙をついて強烈な回し蹴りの一撃を叩き出す、いっておくが、奴の脚力も凄まじい。
足は頭部直撃し、その衝撃で頭蓋が割れ、顔全体のパーツがぐにゃりと曲がる。
目であったもが潰れて飛び出し、後頭部から脳髄がはみ出て吹き飛んだかと思った瞬間、
爆ぜ割れたように頭が消し飛んだ。
頭であったものの破片が飛び散り、肉迫していたバトルアクスの男の前身にびしゃりと降りかかる。
男は目の中に破片か血が入ったのか、そのまま前を見ないまま勢いを殺せず猛突進で、頭の爆ぜ割れた男の体に激突する。
いつの間にか後ろに回っていたユーバーは追い打ちをかけるように、
その背中をボールを蹴るがごとく蹴り上げた。
 ボキリ、と背骨が折れる嫌な音と共に、男はゴム鞠のように跳ね飛んで近くの木に激突した。
あの様子なら、背中の骨は粉々、肋骨は折れるか砕けるかして、内臓も無事ではすまないだろう。
かろうじて息はあるようだが、死ぬのも時間の問題だ。
男は大量に口から血を吐き出して悶絶していた。
ユーバーと言えば…今度は男数人に周囲を囲まれていた。
先ほどの者立ちは囲んで死角を取るための捨て駒、といったところか。

 しかし、私も悠長に中継しているわけにもいかないらしい。


 ユーバーが取り囲まれていることを良いことに、私の方にも計二名、剣を持った汚い男と
見るからに違和感のある狐のような顔の鞭を持った男が近づいていた。
 戦闘は得意ではないのだが、このようなバカな連中を退ける程度の護身術は身につけているつもりだ。
私は、こっそりコートの中の太股に忍ばせてある短刀を取り出して片手に忍ばせて対峙した。








「ぼぅっとしてる暇じゃねぇぜ?兄ちゃん。こっちもおっぱじめようぜ」

 汚らわしい風貌の男がニヤニヤ笑いながら剣を突き出してこちらに向かってくる。
 さて、こちらはいつ構えようか?そんなことを、事態も気にせずぼんやり考える。
軍師の戦闘は、冷静さを失い、先に荒を出した方が負ける。
こちらの方が戦闘能力に欠けている場合は、細かい戦略性が必要となる。

「親分が、顔には傷をつけるなと言っていたからな、手加減はしてやなんこともないが」

 ふん、そんなもの必要ない。私の手にかかるにせよ、ユーバーの手にかかるにしても、
どちらにせよ、ここでこの二人も屠られるのだ。
この盗賊団が一人たりとも逃げられないように、先ほど私の――ユーバーに借りている――使い魔であるレディに命令を下しておいた。

「その必要はない。御託はいい、さっさと始めよう。ああ、負けるのはそちらだが」

 面倒くさ気に軽く溜息をつくと、嘲弄されたと思ったのか頬を朱に染めて同時に襲いかかって来た。
なんとも単純で扱いやすい奴らだ、このタイプが一番罠にはめやすい…。

「顔にさえ傷がつかなけりゃいいってことだ!!」

「その綺麗な顔を苦痛に歪めさせてやるぜ!」

 はいはい、どうにでも言っておけ。単純な破壊行動ほど読みやすいものなどない。
少し身をかがめると足元の小石を拾い上げて、鞭の男に素早く投擲をした。
突っ込むだけの奴に交わせるはずもなく、鞭男の眼に激しく当たる。
鞭と言う武器は、よほど使い慣れた者でないかぎり、隙が大きく、細い鞭では矢や投擲ぶつは落としにくい。
そのたじろんだ瞬間に、剣を持った男の脇をすり抜け、手を目に当てて動揺している男の小首を掻き切った。
 頸動脈を勢いよく切ったわけか、ババッと血が噴き出してくる。
 ああ、これだ…敵の攻撃よりも返り血の方が厄介で困る。
私は汚物を避けるように身を翻して後退った。血が大好きなユーバーならともかく、
私のコートは白、血がつくようなマネはあまりしたくない。
鞭男は、膝からがくりと地面に倒れてあっさりと絶命した。

「さて、次はお前の番だ。私に屠られるのか、彼に屠られるのか、無様に逃げるのか好きな選択肢を選べ」

 今度こそ、本当の嘲弄を向けた私に、先ほど激怒して起こったことも忘れて、
更に剣の男は憤激に紅潮する。
まったくのバカだ、ここまで来れば…確かに救いようがない。
元より救うつもりもないが。
 男は今度こそ、と私に向かって肉迫してくる。
一度明かした手は二度使えない、軍略としては当たり前のことなのだが…
私はもう一度身をかがめて、足元の小石を手に握る。あちらからも見やすいようにちらつかせて見せつけてやり、
一気に彼の膝元、胸、顔にめがけて三つほど投擲した、案の定、三つとも軽く弾かれるが、
 それが目的ではなかった。
 更に追い打ちをかけて、コートに忍ばせてある手戟を二本投げつける。
一本は肩に…――本当は心臓を狙ったつもりだが、私はあまり投げるのは得意ではない――
もう一本は、人間最大の急所、脳に突き刺さった。

「どちらにせよ、生き残る選択肢などないが?」

 一撃で絶命に追い込んだ私はほっと安堵の息をついて、もう聞こえないであろう相手に呟きかけた。
倒れた男は小さく痙攣して、虫の息だ。
もう起きあがれはしないだろう。

 上手く敵を罠にはめたといっても、本来私は戦闘するものではない、
少し、急に動いたせいか、私の息は荒かった。むう、もう少し体力はあるべきか…











 肩から力を抜いて、ユーバーの方はどうなったかと見た瞬間。
もの凄い勢いで、赤黒い物体がこちらにすっとんで来た…前身を斬り刻まれて、蹴飛ばされた、人の死骸。
大量の血を前身からほとばしらせて迫ってくる。
このコースだと、私に直撃する…咄嗟になんとか理解した私は、このままでは避けられぬと判断し、
後方に体を飛ばした。
せめてものダメージ軽減という受け身の体勢なのだが、運悪く林につっこみ、
木に背中からぶつかって停止した。

ば、馬鹿力め……

 感覚からすると、骨に異常はない。しかし、背中に鈍い痛みを感じて小さく咳き込んだ。
どうやら肺の方にも異常はないらしい…大きな怪我がないことに越したことはないのだが。
立ち上がる気力さえ、背中の打ち身の痛みに耐える力に取られてしまう。
 いいだろう、どうせあの分では、しばらくしたら片づくだろう…
そう、思って、面倒になった私は…ユーバーに後を任せて静かに瞳を閉じた。





















 目が覚めた時、目に入ったものは
毎日、朝起きたときに見る、天井の黒い染みの形……どうやらいつも使っている宿屋の自室のベッドらしい。
 何があったか、じっくり思い出しながらもゆっくりと体を捩って身を起こす。

「っぅ痛!!」

背中にまだ鈍い痛みが走った。
 ああ、そうだ…私は木にぶつかって…それから……それから!!?
痛みも気にせずにバッと起きあがった私は、咄嗟に事態を掴もうと周囲を見渡す。
すぐ隣の椅子に偉そうに足を組んだユーバーが、相変わらずな不適な微笑みを向けて見下している。
そんな目にぶち当たった。

「お目覚めかな?か弱き軍師殿」

クスクスと揶揄するように意地の悪い笑いが耳に届く。
誰のせいでこうなったと思っているんだ。
少しムッと来たが、こんな所で無駄に怒って体力を削るのも馬鹿らしい。

「ユーバー…私は一体」

大人しく、何があったか聞いておくことにした。

「あの人間共をあらかた全部斬り終えて、探してみたら貴様が伸びていてな。
面倒だし、村がどこにあるのかも分からんし、とりあえず貴様だけつれてここに戻って来た」

「安心しろ、つい半日前のことだ」

 何も問題なさそうに屈託無く笑いかけてくるユーバーを見て、私は頭痛がした。
窓の外に目をやると、外はもう闇に包まれていた。

「ああ、小僧と小娘が帰って来ていたぞ。夕飯を作れということだそうだ。」

はぁ、そうか…もう夕飯の時間なのか。

「俺は風呂に入る。流石に血でパリパリになるのは気持ちが悪い」

ゾッとした感覚に捕らわれて、薄暗い部屋内を見渡すと、そこらにべたべたと血の後が付着している。
 ユーバーの服も相変わらず血がついて、乾いており。赤黒く変色した人の液体はこびりついて固まっている。
だ、誰が洗うと思っているのだろう…。
そんな私の様子も気にしていないのか、乾いた血をパラパラ、部屋の床に落としながら悠然とシャワルームへ歩き去る。

「そういや、村で買い出しとかいっていたな…ルックの小僧がこの前、塩を大量に買っていたからなそれに合わせて、有り金全部塩に変えておいたぞ?」

平然とした顔で爆弾発言をしたユーバーに、私は真っ白になって固まり、
また急激に鋭い頭痛を感じてベッドにダイブした。

まだまだ、
あの血糊がついたままユーバーが塩を買ったとか…。

夕飯だが材料も費用もあとわずかだとか…。

血で汚れたはずの私の服が着せ変えられているとか…。

ずっと隣に居たユーバーとか…。

そんな疑問点もただひたすら小さなことに思えて……。

バカを連れての買い物は二度と御免被りたい。
そう、心で誓いながらも、私は苦悩から逃れるために眠りの旅へ出ることにした。












アル一人称のRAGNAROK(安井先生)風ユバとアルのお話し。
頑張ってグロくしようと張り切って書いてました。
まだまだ未熟なところは多い、古い作品ですがわりと気に入ってます。

アルベルトが戦う話が書きたかったんだとおもう。
もうmy設定とかオンパレードで好き勝手書いてるし……w

あ、でもここだけは譲れません!
アルが売られると聞いた後にユバが攻撃行動に出たのは独占欲の表れです(は?)
ユーバーにとってアルは「主人だから自分のもの」なので。

まぁ、これでユバアル?とかつっこまないようにね。気分気分!


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