登場人物:ディスト アッシュ
CP傾向:アシュディス
制作時期:2007年夏?
長いこと拍手お礼でした。
不摂生ディストの短文です。
ちゅーあり。
※ この作品は古い作品なため文章が稚拙です。
本来なら削除したいのですがマイナーなので残してあります。
それでもいいよ!という方のみお読み下さい。
「ディスト」
一言呼ばれ、青年はふわりと振り向いた。白銀の髪がサラリと揺れて、薔薇の香りが鼻につく。
「何ですか?」
厚い眼鏡を通して見える瞳は、紫水晶を溶かし込んだように鋭く輝き、こちらを向いている。邪魔な眼鏡を掬うように外して、その顎を捕らえると無言のままに顔を寄せる。唇が触れそうになったところで、慌てたように肩を押された。
「だ、め……ですよ! アッシュ!」
「……ちっ!」
「ちっ、じゃありませんよ」
「何でだ? 誰も見てねぇよ」
返しなさい、と眼鏡を取り換えされて、キスが一歩遠のく。大概キスは何らかの形で拒否されることが多かったが、理由もなく拒まれるのも気に入らないので、アッシュは黙ってディストを見た。
「ちょっとね、その……口内炎が……できてまして」
口元に手を当てつつ、面白くなさそうにもごもごとディストは喋る。
「はぁ???……どんくせぇ、噛んだのか」
「いえ、自然発生です……」
アッシュは飽きれて半眼で見ると、すかさずつっこんだ。
「バーカ、それは栄養失調っつーんだよ」
「だまらっしゃい、とにかく痛いものは痛いんですから、駄目ですよ」
どうやら相当痛いらしく、口調にも崩れぬ強さがある。全く、面白くない……。
「で? どこにできてんだ?」
「……舌の、裏です。今、全盛期でして」
「そうか」
ならば、と腕を強く引いて、俺は奴に強引に口付けた。
「ッッッ!!!!!!」
びくりと跳ねる肩を押し付けて、逃げようと動く頭を抱えて、閉じられる前に舌を滑り込ませた。そのまま、目指すのは舌の裏。
「ぅっ……んむっ……!!!!」
違和感のある穴を見つけると、そこに躊躇いなく舌を這わせる。すると、一層ディストが強張るのが解る。
この歳になって栄養が足りなくて口内炎だぁ?ほんとバカじゃないのかコイツ。そう頭で悪態をついてやったら、やめろと言わんばかりに強く髪を引っ張られた。
痛ぇ、本気でひっぱるな。
仕方なく口を解放してやると、思い切り頭を叩かれた。
「っつー……何してくれるんですか、この大馬鹿者ッ!!!!!」
怒ってはいるのだが、その目は痛みに濡れていて、男という生き物は、そういう生き物は怖さを感じずに欲情するものだ。させたのは俺だが、そこを解っているんだろうか?
「不摂生な生活を送っているからだ。こんな悪戯されたくないんだったら、口内炎などとは無縁な生活を送るんだな」
とりあえず、無理ばかりするバカに、そうニヤリと忠告してやった。
元拍手お礼SSもちゅー話です。
これの前回の拍手もちゅーでした……。
これ書いてたとき、本当に口内炎が痛くて泣きそうでした。
ディストは絶対口内炎とお友達だよな、とか思いながら書きました。
ほんまでかくなると痛いんですよね、あれ(´・ω・`)
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